PROJECT

日本財団HUMAIプログラム

MESSAGE

松尾豊さんの写真

ZEN大学特別招聘教授

松尾豊

Matsuo Yutaka

2022年に公開された「ChatGPT」に、世界は大きなインパクトを受けました。AI時代を迎えた現代において、生活や仕事、そして研究活動においてもAIの影響は広がっています。

AIが急速に進化する中で、いわゆる文系分野におけるAI活用も益々重要になっています。人文社会領域でのAI活用は、単に技術を使いこなすだけではなく、AIを通じて新たな視点を提供し、社会や文化にどのように役立てるかが問われます。AIを創造的なツールとして活用するためには、AI技術を理解し適切に活用するスキルを磨くことが大切です。

現在もAIは日々進化しており、これからの社会においてAIを駆使することが成功への鍵となります。人文社会領域でAIを活用することで、新たな価値を生み出すチャンスが広がっています。私たちは、この進化の波に乗り、AIを駆使して社会に積極的に影響を与えていくべきです。共に学び、挑戦し、変化を引き起こす力を身につけましょう。

東浩紀さんの写真

ZEN大学教授

東浩紀

Azuma Hiroki

AIの時代がやってきました。AIは文系分野にも破壊的なインパクトをもたらす可能性があります。LLMの本質は「たくさんテキストを読み、その組み合わせでそれっぽい答えを返す」ことにありますが、それはそもそも文系の「研究」にとても似ているからです。古い有名な哲学者、たとえばカントやハイデガーについて、さまざまな言語で書かれた膨大な先行研究のすべてを抑えることは人間にはとてもできませんが、AIにならできます。近い将来、哲学や文学の専門研究はAIに取って代わられる可能性があります。

しかし悲観する必要はありません。それは裏返せば、これからは、人文学(ヒューマニティーズ)とは何か、人間とは何か、人間にしかできないこととは何かが、より本質的に試される時代が来るということでもあるからです。私たちは人文知が再編成される時代に生きています。もはや単なる専門知は人文知になりえません。AIが提供する専門知を使いこなし、新たな人文=人間の地平を開く意欲ある若手研究者に出会うのを心待ちにしています。

概要

日本財団HUMAIプログラムは、人文社会領域に関心をもつ大学生・大学院生・ポスドクが、専門分野を越えて交流できる場です。本プログラムでは、奨励金による支援やコミュニティへの参加、定期的なアウトプットを通じて、参加者がAIの発展を積極的に取り入れ、学術活動を推進することを目的としています。人文社会系を専門としていなくても、分野横断的な観点から人文社会的な関心や問題意識を有する方であれば、所属する大学や学部・研究科を問わず応募可能です。

◆ 対象

人文社会領域を中心とした多様な関心をもつAI初学者の大学生・大学院生を主な対象とします。
※選考があります。

◆ 目的

コミュニティへの参加や定期的なアウトプットを通じて、参加者がAIの発展を積極的に取り込むことをサポートするためのものです。

◆ 活動内容

・定例会
プログラムに参加するメンバーが、オンライン上で集まりAI活用シェア ・研究アイデア等 に関して定期的なアウトプットを行います。

・ 活動報告(レポート/プレゼン)
プログラムでの活動に伴う成果として、年2回の活動報告を行います(+ 定例会での定期的なアウトプット)

◆ コミュニケーション

Slack上に、プログラムに参加するメンバーとオンライン上で交流する場があります。AIや研究に関する情報共有や意見交換ができます。

◆ 資金サポート

AIやご自身の研究を深めることを目的とし、参加者は資金面でのサポートを受けることができます。
※資金サポートには、定期的なアウトプットや活動報告が必要となります

受講生