2025年4月26日・27日に「ニコニコ超会議2025」の中で開催された、N高等学校・S高等学校・R高等学校、N中等部とZEN大学との合同文化祭「磁石祭ZERO」。大盛況となったこのイベントの中で、pixivとの共同企画によるプログラムが3つ開催されました。
今回は、27日にメインステージにて行われた「荻pote先生直伝!イラストリアルタイム添削講座」の模様をレポート記事でお届けします!
学生のイラストをプロが添削!?
「 荻pote先生直伝!イラストリアルタイム添削講座」

27日にメインステージで実施されたのが、プロのイラストレーターで、ZEN大学「イラストとエンタテインメントD」科目のゲスト講師を務める荻pote先生によるリアルタイム添削講座。「未来」をテーマに、事前にZEN大学の学生3名が描いた作品をもとに、構図や配色、キャラクターの見せ方まで、目の前で丁寧に添削してくださいました。
荻pote先生は、「ここが魅力ですね」とそれぞれの作品の良い点や見所を紹介し、「こうするともっと伝わりやすくなります」とやさしく改善ポイントをアドバイスしながら、その場で添削。視線誘導を調整したり、背景のメリハリを強めたりと、実践的なヒントが次々に飛び出し、視聴者の方からも「確かに変わった!」と驚きのコメントが飛び出しました。
そんな添削を施したBefore / Afterを、それぞれ見てみましょう。
<添削例①たつひこさん「手を引いて」 Before / After>

たつひこさん曰く「手から引き込まれるような構図を目指したが、難しかった」とのことで、「手」を中心に添削!元のイラストは顔の印象が強く、そちらに視線が行きがちでしたが、手の配置や描き方を調整することで、狙い通り一番に視線が行くように変わりました。これにより、色の使い方やバランス感覚に優れた元のイラストが、さらに奥行きを感じるイラストへとブラッシュアップされています。
荻pote先生からは、「顔は情報量も多く、視線が行ってしまうもの。見る人に伝えるためには、思っている3倍は強調する意識を持ちましょう」とのアドバイスもいただきました!
<添削例②MEWさん「IとAIがつなぐ未来」 Before / After>

「人間とAIの共存という作品のテーマが、より伝わやすくするには?」という点をメインに行われた添削では、構図を大胆にチェンジ!上半身に絞ってトリミングし、キャラクター同士の距離も近づけることで、作品のテーマをぐっと感じるドラマティックな構図になりました。また陰影のうち「影」を効果的に描写することで、臨場感もプラス。「描ききるぞ」という心意気のこもったイラストの魅力が、添削によってさらにパワーアップしました。
荻pote先生曰く、「何でも試し放題なのがデジタルの強み。描き終わった後に何ができるかを考えることで、イラストは格段に良くなります」とのこと!ぜひ、みなさんの作品づくりにも取り入れてみましょう。
<添削例③徳栽僧さん「未来」 Before / After>

まずは、引き算の視点で周囲をシンプルに!シェイプの数を減らし、人物や顔に目が行くリズムをつくるように画面を構成します。そのうえで独創的な鎖のデザインを活かし、円を描くようなイメージでモチーフの配置を調整。荻pote先生によると、こうすることで、外へと流れた視線が人物の顔へと戻ってくるような誘導の仕掛けになるのだそうです。
最後には、人物の口を消すことで、画面全体をデザイン性でまとめるというワンポイントも。人体デッサンに優れ、固有色に囚われない大胆な配色がなされた作品の引力が、ワンランクアップしました!
イベントの締めくくりには、「自分のバックボーンを広げ、引き出しを増やすことが大切!手を動かすだけでなく、外に出てさまざまなものを吸収しましょう」という荻pote先生からのアドバイスも。イラストのスキルを高める視点を学びながら、描くことの楽しさや熱量を感じるイベントとなりました。
荻pote先生&参加した学生の皆さんから感想コメント

荻pote先生
厳しい条件の中での制作&人前で添削されるというハードルの高い企画に参加してくださった3名は、確実に成長を手に入れたのではないかと思います。二歩くらい引いて、イラストをより良くするための視点からアドバイスさせていただきましたが、少しずつ汲み取っていただき、基礎を固めると同時に視野を広げて、どんどん上達していってもらえればと思います。これからの成長が楽しみです!
たつひこさん
添削の際の「そこから行くんだ!」という驚きが、説明が進む中でどんどん納得に変わっていって、ものすごい刺激になりました。自分の添削パートだけでなく、他の2人のイラストやその添削を見る中でも、共通してコメントされている部分などから知識を深めることができて、とても楽しいステージでした。
MEWさん
イラストを描く際の理論的な部分を学んだことがなく、感覚でやってきていたので、その限界から引き上げていただいてとても感動しています。1から自分でキャラクターを考えるのが苦手だったので、魅力的なキャラクターをつくるための考え方やコツも教えていただいて、とてもためになりました!
徳栽僧さん
普段途中で頓挫したり、計画がバラバラになってしまうことが多いので、「一つのイラストに時間をかけること」を今後意識していけたらと思います。「デッサンが良い」など、ポジティブなフィードバックもいただけたので、その辺りも今後に活かしていきたいです!
これを読んで「おもしろそう」「もっと聞いてみたい」と思った方は、ぜひZEN大学のpixiv提携科目をチェックしてみてください。好きを学びに変える一歩が、きっとここからはじまります。
pixiv提携科目について
ZEN大学とイラスト、マンガ、小説作品の投稿プラットフォーム 「pixiv」を運営するピクシブ株式会社とのコラボレーションで提供する、計20科目からなるクリエイティブ科目群です。
さまざまなクリエイティブスキルや業界の最前線の情報、そしてクリエイティブ領域のみにとどまらない幅広い知識や経験をプロのクリエイターから学ぶことで、多様な業界で活躍できる力を身に付けることができます。
pixiv提携科目特設サイト▶ https://creative.zen.ac.jp/pixiv/
☑添削講座の全編を見たい方はこちらから
磁石祭ZERO pixiv×ZEN大学「荻pote先生直伝!イラストリアルタイム添削講座」
☑「磁石祭ZERO」で行われた、pixivとの共同企画によるプログラムのレポート