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株式会社ドワンゴ(以下、ドワンゴ)は2023年6月6日(火)、公益財団法人日本財団(以下、日本財団)と共に新しいオンライン大学「ZEN大学」設立に関する発表会を東京ポートシティ竹芝にて開催し、その模様をオンラインにて配信しました。
※以下、教員の職名は予定。
不均衡を解消し、全ての人に必要な高等教育を
現代の日本には教育格差が存在します。教育環境を取り巻く課題として「収入格差」「地方格差」「男女格差」が挙げられ、これらは貧困の連鎖や経済格差拡大、地方衰退といった社会課題に密接に関係していると考えられます。このような不均衡を解消し全ての人に必要な高等教育を提供する機関として、日本財団とドワンゴが一般社団法人日本財団ドワンゴ学園準備会を設置しオンライン大学の設立を目指すに至りました。また、ドワンゴが創った日本最大級の「ネットの高校」であるN/S高等学校(以下、N/S高)の生徒や保護者からも、オンライン大学設立についてこれまで多くのニーズが寄せられています。このような背景から、既存の通信制大学の多くが社会人を対象としているのに対し、ZEN大学は主に高校卒業時からの入学を想定したカリキュラムを設置していく予定です。
左から、石田紗英子アナウンサー、夏野剛・株式会社ドワンゴ代表取締役社長、川上量生・株式会社ドワンゴ顧問
ZEN大学ならではの研究プロジェクト
ZEN大学は、教育機関であると同時に研究機関としても先進的な分野に果敢に取り組んでいきます。
IUGC
IUT理論の研究拠点としてIUGC(Inter-universal Geometry Center=宇宙際幾何学センター)をZEN大学内に開設し、難解なIUT理論への挑戦者を集めて数学のさらなる普及と発展を目指します。ZEN大学では、IUGC副所長に就任するイヴァン・フェセンコ氏による入門講座などを用意し研究者の裾野を広げます。
第二松尾研
日本の人工知能研究における第一人者である東京大学教授の松尾豊氏を招聘し、AIと人文科学を融合した研究拠点「第二松尾研」を設置します。ディープラーニングを学ぶだけでなく、AIを適切に活用できる力を身に付けます。
歴史プロジェクト
IT、ゲーム、マンガ、アニメ、ネットなど日本が誇るべきコンテンツ業界の歴史を各業界と連携しながら未来に伝えていきます。当事者が語るオーラルヒストリーの蓄積やコミックマーケットなどのユーザー文化に関する資料のデジタル化を通して、一次資料を整備して公開し、近代産業史から真に役立つ学びを得ていきます。
幅広い分野を分け隔てなく学べるカリキュラム
ZEN大学では「人文・社会」「情報」「数理科学」「デジタル産業」「クリエイティブ」の5つの分野にわたって135科目を用意。学部は「知能情報社会学部」の一学部のみで、文理を問わず興味関心に合わせて授業を履修することができます。授業は60分間の映像授業と30分間のワークで構成され、自分のペースに合わせた学習が可能です。授業のための動画は合計12,150本に上る予定で、大学専用のスタジオで鋭意撮影中。2023年6月現在、6科目540本が完成しています。バラエティー豊かで多様性のある教員が教鞭をとり、ゼミ形式の授業も設置予定。また、学習アプリ「ZEN Study」ではN中等部からN/S高、ZEN大学まで一貫した学習が可能になるため、大学レベルの学習に取り組みたい中高生にも、高校範囲の学習内容を復習したい大学生にも対応した、学びの自由度が高いツールとなります。
さらに、東浩紀教授による「ゲンロンカフェ」とコラボした対話型講座を開催します。さまざまな専門家との対話を通して見聞を広げるチャンスであり、分野の垣根を越えた最先端の知の交流の中で、自分の考えや価値観を深めることができます。
授業のための動画は合計12,150本に上る予定。
今後のスケジュールに注目
今後、ZEN大学では、6月25日(日)にゲンロンとの初イベントを予定しています。哲学者の東浩紀教授、人工知能研究者の松尾豊特別招聘教授、ドワンゴ顧問の川上量生が登壇し、「知性とは何か――AI時代の人文学」というテーマで討論します。以降2ヵ月に1度実施するこのイベントでは、ZEN大学開学に先立ってAIと人文社会学の融和による可能性について考察していきます。また、7月7日(金)にはIUT研究所の取り組みについて発表を行います。
詳しくは、本ウェブサイトにて随時ご案内していきますので、ぜひご確認ください。
※一般社団法人日本財団ドワンゴ学園準備会では、認可申請へ向けた入学意向調査、採用意向調査を行っています。「資料請求フォーム」より、ご協力をお願いします。
※ 「資料請求フォーム」より、ZEN大学のパンフレットを無料でお届けします。