【学生ブログ】東日本大震災から 15 年、オンライン大学生が歩いた記録 ——福島県・浜通り地区の地域連携プログラムレポート

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みなさん、こんにちは。ZEN大学知能情報社会学部2年の坂本達哉です。
普段は長野県に住んでいて、オンラインで学んでいます。
旅行が趣味で、これまで46都道府県を巡ってきました(残るは秋田県だけです!)。


なぜ福島へ?

そんな私が今回、福島県・浜通り地区の地域連携プログラムに参加したのには、1年越しの「リベンジ」という理由がありました。

昨春、在来線で青森県から東京都まで太平洋沿いを南下した際、車窓から見た浜通りの景色だけが、ほかの地域とは明らかに違っていました。更地が広がり、人の気配がない。

気になって、その年の夏に ひとりで浜通りを訪ねたのですが、そのときは運悪く津波警報が鳴り響き、避難所で一晩過ごしてそのまま帰るという経験をしました。そのときの「もっと深く知りたい」という消化不良な思いが、この企画への応募・参加に繋がりました。


地域連携プログラムの魅力

ZEN大学はオンライン大学ですが、日本各地の自治体と連携して「リアルな学び」を提供する地域連携プログラムが豊富にあります。
私としてはバイトや学修との兼ね合いもあり、3日間という短期間のプログラムがぴったりだと感じました。また、参加しやすい料金設定だったのも魅力でした。


3日間の活動記録

【1日目】震災の跡と「海の二面性」

3月9日、浪江駅に集合し、最初に向かったのは震災遺構の「請戸小学校」でした。
津波で破壊されたまま保存されている校舎内を歩き、自然の猛威を目の当たりにしました。
その後、近くの海岸で「音の記述」というワークショップを行いました。

海岸で耳を澄ませ、波の音などをじっと聞き、それを絵で表現するのですが、私はそこで、波には「ゴー」という畏怖を感じさせる音と、「さらさら」という優しい音の2種類があることに気づきました。

海は恐ろしい側面もあるけれど、恵みももたらす。
そんな二面性を感じながらペンを走らせたのは新鮮な体験でした。

夕方、地元の佐藤秀三さんから、震災当時のことや復興への前向きな想いを伺い、夜には、粘土を使った創作活動に没頭しました。

【2日目】止まった時間と、動き出す新しい街

午前中は、被災者である木村紀夫さんの案内で、普段は立ち入れない「中間貯蔵施設」の中へ入りました。

特に印象的だったのは、区域内にある小学校の教室です。
2011年3月11日の午後2時46分のまま、時計の針が止まっていました。
散乱した荷物や当時の掲示物を見て、地震に続く原発事故が人々の日常を一瞬で奪い去った現実を突きつけられました。

その後、「キウイの国」を訪れ、県外から移住して新たに農業を始めた阿部翔太郎さんから話を伺い、地域や農業への熱意に触れました。

ランチで利用した大熊町の「クマSUNテラス」周辺は、駅前にレストランや病院がコンパクトに集まる新しい街に生まれ変わっていて、「ゼロからプラスを作る」街づくりの最前線を見た気がしました。


【3日目】アートを通じた深い対話と、3月11日の黙祷

最後は、3日間の学びを形にする作品発表会でした。
1人20分ほどかけて、自分の作品と、このツアーで感じたこと、さらには自分の人生までを重ね合わせて、じっくり話しました。
そして午後2時46分、震災からちょうど15年という瞬間に、富岡漁港で海に向かって黙祷を捧げました。

あの静寂の中で感じた重みは、一生忘れないと思います。



論理とアート、そして仲間

実を言うと、「アートで表現する」というテーマには、最初は少し戸惑いました。
普段は言葉や論理で整理することが多いので、表現の受け取り方にも新しい視点が必要だと感じたからです。

しかし、仲間の作品を見て驚きました。
言葉だけではこぼれ落ちてしまうような深い感情が、作品を通してダイレクトに伝わってくるんです。
普段の画面越しのやり取りでは到達できないレベルの「他者理解」ができたのは、私にとって大きな収穫でした。

また、オンライン大学だからこそ、こうしてオフラインで集まった仲間との絆は格別でした。
今でもSNSで交流が続いている仲間もいて、一生モノの仲間に出会えたと感じています。


将来に生かしたいこと

私は「長野に残って地域のあり方を考えたい」という思いもあってZEN大学を選びました。
今回の浜通りでの経験は、単なる震災学習に留まらず、過疎地がどうやって新しく生まれ変わるかという、地方の未来を考えるヒントを得ることができました。
今後は、今回学んだ「現場の想い」を大切にする視点を忘れずに、誰かの役に立てる道を探していきたいです。

ZEN大学のプログラムは、普段の観光だけでは行けない場所、会えない人に巡り会える体験が詰まっています。
もし参加を迷っている方がいたら、ぜひ一歩踏み出してみてください。


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