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【学生ミニ講演】仲間と出会い、止まっていた筆が動き出すまで ——10月新入生懇親会より

2025年9月27日(土)に開催した「ZEN大学 2025年10月新入生懇親会」では、プログラムのひとつとして、一足先に4月に入学した在学生による「学生ミニ講演」を実施しました。
今回は、「創作と学業」をテーマに話してくれた「はる」さんの講演内容をお伝えします。

 

村上春樹の言葉に見出した真理

皆さんは、穴を掘ったことはありますか?きっと誰もが一度は経験したことがあると思います。僕も幼いころ、小さなスコップを片手に公園を駆け回った記憶があります。ですが、今日お話ししたいのは、公園の土を掘り返す話ではありません。創作と学業、そして人生についてのお話です。

僕は普段、小説を書いており、読書もします。その過程で出会った、心に残る比喩があります。作家・村上春樹の言葉です。彼は自分の仕事を「穴を掘ること」に例えます。毎日決まった時間に、決まった場所を、決まった方法で掘り続ける。単調に思えるその行為も、やがてある日水脈にたどり着く。それが小説を書くことだ、と彼は言います。僕はこの比喩が大好きで、まさに真理だと思っています。

 

自分に自信を失くし書けない日々

僕は18歳の時、人生の岐路に立たされました。就職か進学か、大きな選択を迫られる中で体調を崩し、どちらも選べずに結局は入院することになってしまったのです。これは高校の卒業式の翌日のことでした。そこから苦しい日々が続きました。大学へ行った友人や就職した友人から「今何してるの?」と連絡が来るたび返事に困り……僕は自分の内側へと引きこもっていきました。

14歳のころから小説を書き始め、がむしゃらに書き続けてきました。しかし、19歳になり、病状が落ち着いてから再び書こうとしても、なかなか筆が進みませんでした。みんなより遅れている自分を目の当たりにして、何を書けばいいのかわからなくなったのです。落ちこぼれた自分に自信が持てず、書いては消す日々が続きました。

 

「仲間」「居場所」という“水脈”を掘りあてた今

そんな中、22歳でZEN大学に入学。年の離れた自分に友人はできるのか、勉強についていけるのか……不安でいっぱいで、何もかもが曖昧なスタートでした。けれど、そこには交流できる仕組みがあり、僕は大切な仲間たちと出会うことができました。彼らに「自分は小説を書いている」と打ち明けられたのも、その場があったからです。それ以来、今まで以上に自由に書けるようになり、学業も乗り越えられるようになりました。その時、村上春樹の比喩が頭によぎります。僕は暗い洞窟の中で毎日穴を掘り続けていました。そこは冷たく寂しい場所でしたが、それでも掘り続けました。そしてある日、水脈を見つけたのです。

今、僕はZEN大学に入って本当に良かったと心から思います。皆さんも、この懇親会やこれからの生活の中で、ぜひ仲間を見つけてください。そして、たとえ思うようにいかない日々であっても、穴を掘ることをやめないでください。その先に必ず何かがある、僕はそう信じています。



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