ZEN大学2年生の秋穂正斗さんが「2026 年度未踏IT人材発掘・育成事業」に採択

ZEN大学2年生の秋穂正斗さんが取り組むプロジェクトが、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)による2026年度未踏IT人材発掘・育成事業(以降、「未踏事業」)に採択されました。

未踏事業は、ソフトウェア分野で新しい価値を生み出す独創的なアイデアや技術を持ち、それらを活用できる優れた個人を発掘・育成する取り組みです。実績あるプロジェクトマネージャーのもとで開発を進めることができ、2026年度は279件の応募の中から21件が採択されました。

秋穂さんは野間口 瑞季さん(久留米工業高等専門学校 機械・電気システム工学専攻)、羽田野武蔵さん(九州大学 大学院 システム情報科学府 情報理工学専攻)のメンバーとともに、「次世代AI開発のための論理ゲート型MLライブラリの開発」というプロジェクトに取り組んでいます。近年、AIモデルの巨大化により電力や演算コストが増大しており、これに対抗する形で、コンピュータの最小計算単位である「論理ゲート」だけでニューラルネットワークを構成する研究が進んでいます。しかし、この手法は難易度が高く、実用的な開発基盤が不足しているのが現状です。秋穂さんたちのプロジェクトでは、論理ゲート型ニューラルネットワークを簡単に設計・学習でき、さらにハードウェア実装用のファイル(HDL)まで生成できる、高速かつ省電力な次世代AIライブラリの開発を目指しています。

論理ゲート型AIという新興分野でありながら、モデル構築からHDL自動生成までを含む「一つのエコシステム」として提示した点が高く評価されました。また、テキスト感情分類や言語モデルでの試作・検証がすでに進んでいることなどから未踏事業の支援によってさらに成長する可能性が高いと判断され採択されました。

秋穂さんは「国産LLM(大規模言語モデル)」の開発を掲げて注目を集め、ZEN大学の特待奨学生として活動しながら、今年3月にはスタートアップを設立。現在は、今回のプロジェクトで得た知見をもとに、新しいAI学習アルゴリズムに関する論文を国際学会へ投稿する準備を進めています。


<秋穂さんのコメント>

小中高生向けの「未踏ジュニア」から挑戦し続けてきたので、今回の採択は過去一番に嬉しかったです。約13倍という過去最高の倍率の中から選ばれたことも光栄でした。世界初のAIフレームワークの実現を目指したマニアックな技術と、その着眼点を評価していただけたと感じています。

忙しい日々ですが、ZEN大学だからこそ仕事や研究と並行して学ぶことができています。実はプロジェクトのヒントをくれたのは清水亮客員講師の授業でしたし、スタートアップに関する講義も起業に大いに役立ちました。

これから会社をさらに成長させ、独自のLLMを実現して世界を変えたいと考えています。N高等学校卒業後、1年間の社会人経験を経てZEN大学に入り、起業し、未踏IT人材発掘・育成事業に採択。そんな自分は、学歴社会にイノベーションを起こす“ファーストペンギン”のつもりです。僕の背中を見て未踏事業やAIの研究開発に挑戦する若い人が一人でも現れてくれたら嬉しいです。



秋穂さんは、ZEN大学の2025年度特待奨学生にも選ばれ、2026年6月26日に開催された「2025年度 特待奨学生支援制度 成果発表会」では自身の活動についてプレゼンテーションを行いました。

【イベントレポート】5名の奨学生が語る実社会での挑戦——2025年度 特待奨学生支援制度 成 果発表会

2025年度 特待奨学生支援制度 成果発表会

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